一攫千金

去年の暮れに会社の忘年会で宝くじをもらった。1枚。私は積極的に宝くじを買う人間ではない。慣れないものを手にしてそわそわしてしまった。

まずは当たったらどうしようかと友人と話し合った。で、何を買おうか…そこでいきなり行き詰った。特に買いたいものが思いつかなかったのだ。下手に家を買うと税金関係で大変そうだし、世界旅行をする暇はないのだ。となると服を買ってみたり、ちょっと高い物を食べてみたり、1日有給とって3泊の旅行にいく程度だろう。自分の夢の地味さ加減に気づいて愕然とした。宝くじ売り場に列をなしていた人達はどんな夢を描いて買うのだろうか。

年が明けて抽選結果を確認する方法を母に聞いた。何でも、宝くじ売り場に持っていけば番号をチェックしてくれるらしい。しかし1枚だけ持っていくのが忍びなくて、結局さっきネットで調べてみた。結果は落選。なあんだ、といったところだ。さっきまでのそわそわ感がすーっと引き、あまりにもあっさり無視されたことへの寂しさが残った。お年玉付き年賀はがきなら、と思い当たり調べたが、これまた全滅。外は雪だ。